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従来の問題点5(分解能)

 CDをリッピングして作成したwaveファイルと、CDを再生しつつ、同じサンプリング周波数でデジタル信号にAD変換したwaveファイルとを比較することで、DACによる音質の劣化の程度を確認することができます。しかし、AD変換を44.1kHz,16bit で行なうと、分解能が低くなり、これが解析精度を悪化させる原因となります。

 例えば、下の図は、同じデジタルフィルターを有するDACを用いて、方形波をDA変換したアナログ信号について、AD変換する前(左側)と後(右側)の方形波を調べたものです。


AD変換を44.1kHz,16bit で行なうと、分解能が低いため、右側の図のように、リンギング(うねり部分)が正確に再現できていません。これに対して、A/D変換をハイレゾ規格(192kHz24bit)で行なうと、下の図のように、十分な分解能が得られて、リンギングが正確に再現できるようになります。このように、波形解析の方法を工夫する必要があります。



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